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院長ブログ
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AIに「人生相談」をするとどうなるか?①

AIに「人生相談」をするとどうなるか?①

獣医療現場における指導と行動変容の本質

AIに「人生相談」をしたことはありますか?

人生を賭して相談、とまではいかないにせよ「ググる」のはすでに私たちの日常に浸透しており、ググる向こう側に鎮座してらっしゃるのが「グーグル先生」です。

ここでいうグーグル先生は「Professor Google」のような意味合いで使われ、気軽になんでも聞けるグーグル検索に付与された愛称のようなもの。

一方、我々獣医療者(実はヒトの医療者でも同様だと聞きましたが・・・)の間では「だったらグーグル先生にでも治してもらったらいい」と顔をしかめられる存在という一面もあります。

獣医療者が敵視するグーグル先生の方は「Doctor Google」のニュアンスであり、ヴァーチャルではあるが、半ば同業者のような位置づけ。

自分の顧客である飼い主さんが「でもセンセイ、グーグルで調べたら○○ではなく××だと書いてありましたけど」と、誤解や思い込みで強化された見当外れな結論を握りしめたまま、眼の前のリアル獣医師の説明を聞いてくれないことにしびれを切らし、声なき声で叫ぶリアル獣医師の呪詛がこだまする…そんな状況をもたらす忌々しい存在というわけです。

しかし今にして思えば、獣医療者に押し寄せる時代の波の威力という意味では、グーグル先生(Doctor Google)など「さざ波」のようなものでした。

グーグル先生に質問を打ち込む、長年慣れ親しんだ例の「小窓」(検索窓)の向こう側に、グーグル先生とは次元の異なる博覧強記ぶりを誇るAI先生が、ある時期から複数入り乱れて待ち構えるようになったのです。

有名なチャッピー先生然り、Gemini先生然り。今後さらにアタマのいいニューフェースが殴り込んでくるだろうとも言われます。

これらのAI先生は、なにしろ調べ物とその整理における腕力が尋常ではないため、かつて我々獣医師を悩ませたDoctor Googleとは異なり、医学や獣医学にとどまらず、法律でも経済でも工学でも、すでに知識としてこの世に存在するものはすべて自家薬籠中のもの。

今まで当然「ある」と信じられてきた専門分野の縛りが、まったく無いようにも見えるのです。

獣医学のことは獣医学の専門家に、法律のことは法律の専門家に聞くのが普通だった流れからすれば、生成AI(Generative AI)の進化によって雨後の筍のごとく出現した「何でも全部専門家のAI先生」に、深淵なる人生の悩みを打ち明ける人が出てくるのは半ばあたり前のことかもしれません。

では、AIに人生相談をする人が増えていくと、私たちの人生における選択や行動は一体どうなっていくのでしょうか。

あるいは、ペットにとって善き飼い主さんであるための努力や取り組みに、AIの普及はどう影響してくるのでしょうか。

ここでは「AIへの人生相談」という切り口から、獣医療の現場における「獣医師の助言」と「飼い主さんの行動変容」の狭間に立ちはだかる困難さや、その克服の鍵となる「信頼関係」の本質について考えてみたいと思います。

(続く)

宮城県岩沼市 あおぞら動物医院(漢方・統合医療・鍼灸)