獣医療現場における飼育指導と、オーナーの行動変容の本質
- AIが導き出す「無難な回答」とその代償
AIに人生相談をしてみて、多くの人がまず感じるのは「非常に無難なことしか言ってこない」ということです。
AIは、後々責任問題に発展するようなリスクのある発言はしないように作られている、つまりはじめからそのような「仕様」であるということです。
たまに世間を騒がせるほど間抜けな、ツッコミどころしかないようなアドバイスをやらかしてしまうのは技術的な未熟さゆえで、原理的な欠陥ではないから近々克服される・・・と言われていますが、真偽の程は分かりません。
また、相談者にとって重荷(負荷)になるようなことも基本的には言いません。なぜなら、ユーザーに耳の痛いことを言うと「嫌われる」からです。
嫌われたら即座にサブスク(定額利用契約)を切られ、「もっといい気分に浸れることをたくさん言ってくれる他社のAI」に乗り換えられてしまうでしょう。
ただでさえAIの開発に投じられた巨費を、サブスクの収入で回収するなんて無理なのでは?と訝しがられる昨今。この状況で、同業他社のAIに乗り換えられたくない事業者の取るべき対応が、もののわかった少数派の顧客にしか歓迎されない世の真理を説くことより、多数派の顧客に向けて毒にも薬にもならない凡庸さをばらまく方向に傾斜するのは、避け難い帰結。
まさに、AIに「嫌われる勇気」の発揮を期待するのは無理だと言われる所以です。
かくしてAIは「こういう回答をすると受けが良い」「喜ばれる・歓迎される」ということを機械学習していきます。その結果、必然的に起こるのは、回答の内容がどんどん「平均的なところ」へ収束していくという現象です。
こんな調子で生み出されてくるAIの回答を真に受けて、人生の選択を重ねていくとしたら、どうなるでしょうか?
- 際限なくリスクを嫌う方向に突き進む
- あらかじめ予測可能なことの組み合わせ(積み上げ)に終始する
- 人生がどんどん「平準化」し、平均値付近に収束していく
しかし、リスクもなく、予測可能なことだけで構成された人生なら、そもそも悩んだり迷ったりする必要がありません。
私たちが「迷う」というのは、必ずしも否定すべきことではなく、そこには予見できない「未来への期待」が含まれているからこそ迷う面もあるのです。
「迷い」のない人生は、「未来への期待」もない人生かもしれませんけれど、あなた本当にそれでもいいのですか?と問われている。原理的には、そう解釈しても間違いではないかもしれません。
(続く)
宮城県岩沼市 あおぞら動物医院(漢方・統合医療・鍼灸)