ごあいさつ

院長近影

院長略歴

宮城県仙台市出身。高校卒業まで仙台市泉区で過ごす。宮崎大学農学部を卒業後、都内葛飾区で研修医時代を過ごし、2002年4月宮城県岩沼市にあおぞら動物医院を開設。2007年9月現在地に移転。2019年国際中医師(中国政府認証、WHO公認)の認定を取得。  

 

 

院長の佐藤希樹です。

医学の進歩を話題にするとき、その絶えざる歩みがしばしば日進月歩と表現されますが、獣医学においてもまったく同様の状況があり、通常それは好ましいものとして語られます。すなわち、分からなかったことが分かるようになる。治せなかった症状が治せるようになる。こうした学問的進歩は、医療を受ける側にとっても福音に相違ありません。

しかし同時に、その時々において「標準治療(※)」とされた治療法の少なからぬ部分が、瞬く間に陳腐化し、中には「誤りであった」と後に全否定されるものさえあるのが、医療または獣医療における日進月歩の意味するところです。一般にこうした面は、あまり省みられることがありません。

すなわち、治療を行う側にとっても受ける側にとっても、その時々の治療の普遍性や正当性に対しては、一定の疑いを持ち続ける謙虚さが大切で、既存の治療法を金科玉条のごとく盲信するような愚は避けなければなりません。一番大切なのは「それで結局状況は良くなったのか?」「期待に沿う結果は得られたのか?」という現実を議論の中心に据えて、治療を進めてゆくスタンスではないでしょうか。

実際上の成果が得られて、なおかつペットオーナーの要望に沿ったものである限り、治療の手法自体は、ヒトの公的保険医療で慣れ親しんだ(?)西洋医学的なものにこだわる必要はなく、長い年月の経験則に立脚した東洋医学的なものであっても良いし、依頼者が本当に救済されるのなら呪術やご祈祷だって構わないというのが、私の考えです。

それで治るのか、それで本当に苦痛が和らいだのか。それが何より一番大事。これはナントカ大学の教授先生が推奨する最先端の治療だから(結果のいかんを問わず?)現時点でこれが一番正しくあなたにふさわしい治療なのですヨ・・・なんて説明されても、少なくとも私は嬉しくありません・・・。

しなやかな発想でさまざまな治療の選択肢を用意できるよう、常々努力しています。痛かったら痛み止め、痒かったら痒み止め、がんと聞いたら直ちに三大治療・・・式の西洋医学的対症療法も、その方が速やかな問題解決に至るなら、どんどん採用します。でも、解決にならなそうだったり、後に禍根を残す懸念があったりする場合には、速やかに別の選択肢を提案できるよう、獣医師がアタマの柔軟体操を怠らないこと。それが当院のモットーです。特に漢方を用いた治療に関しては、多大な時間と労力を注いで治療能力の向上に努めておりますことを強調しておきたいと思います。

なお、上述の呪術やご祈祷は、院長の修行のめどが立っておりませんので、当面、当院の治療メニューとしてご提供できる見込みはありませんが、それ以外でしたら「使える」選択肢を色々仕込んであります。運悪くペットの病気でお困りのときは、色々悩む前に一旦ご相談いただければと存じます。

オーナーさんご自身も当事者としてペットの治療立案に関わりたいタイプの方でしたら、当院はそのご期待に沿える数少ない診療施設の一つになり得るでしょう。逆に、難解な理解はともかく、結果を出せる端的な治療提案をズバリお望みの方は、率直におっしゃってください。当院獣医師は善良な管理者としての義務を忠実に履行させていただくことをお約束いたします。

まずは、オーナーさんが何を望んでおられるのか。さらに、その実現可能性や必要な取り組みに関する見通しについて、早い段階で合意形成することが出来れば、当院は大方のオーナーさんのお役に立てるものと自負しております。

(※)標準治療とは、ある病気に対して治療が行われる際に、どこの医者にかかっても患者に対する提案の中に含まれるべきと学問的に合意された治療のこと。

あおぞら動物医院