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院長ブログ
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AIに「人生相談」をするとどうなるか?③

AIに「人生相談」をするとどうなるか?③

獣医療現場における飼育指導と、オーナーの行動変容の本質

アドバイスする側の心理:責任回避と「受け」の良さ

実はこの「AIの無難な回答」という構図は、獣医療の現場における「アドバイスをする側(獣医師)」の心理とも非常によく似ています。

• 「無難なことを言っていれば、責任問題に発展することはない」
• 「リスクを強調しておけば、自分に責任が及びにくくなるだろう」
• 「飼い主さんが喜びそうな(受けが良い、嫌われない)内容を選んで話そう」

このような心理に陥りやすい。少なくとも、そうなりやすいバイアスは常に獣医師に影響しているとみた方がいいでしょう。

しかし、そのような「誰も傷つかない」「嫌われない」アドバイスが、本当に飼い主さんの役に立つのでしょうか。

現状に「困って」おられる飼い主さんは、その困った現状に至る様々な経緯を抱えておられます。

それが良くないこととは思わず、ときには「良かれと思って」続けてきた習慣や対応がいつの間にか事態を悪化させ、のっぴきならない現状に至るケースも多いのです。困った現状には、大抵重要な前段があるわけです。

そうなると、今まで通りの生活、今まで通りのやり方に否定的な指摘がなされたり、変更を余儀なくされることは避けて通れません。

しかしそれは誰にとっても結構ストレスを感じる状況で、頭で理解した内容に基づき、いざ行動を変革しようと思っても、すんなりとはいかない場合が多いのです。

「同じことを繰り返しておきながら、違う結果を期待するのは狂気である。」

天才アインシュタインも、慣習を変更するストレスをよく知っていたということでしょう。

助言が現状に何の変化も起こさないのだとしたら、助言としての価値は見出されません。

専門家の発する助言が、最初から効果も効能もないことが自明であるなら、そんなものに対価を請求すること自体、職業倫理に反すると言わざるを得ません。

(続く)

宮城県岩沼市 あおぞら動物医院(漢方・統合医療・鍼灸)