ワンちゃんの種類(犬種)によっては、特定の疾患に(わずかですが)平均より高い罹患率を示す場合があります。
ハナちゃんはA・コッカースパニエル犬ですが、統計上は外耳道の難治性炎症や一部の眼科疾患に悩まされる確率が高くなる傾向にあることが知られています。実際、比較的若いころからハナちゃんも、一部疾患に関し管理が必要な症候が認められていました。
しかし、上述の「統計上の傾向」に対する飼い主さんの理解と、重症化の回避を目指す明確な意思の発露として、長年に渡る細やかなお世話と予防措置の積み重ねが実現。年齢が二桁に乗って数年を経た現在に至るまで、全く健全そのものの外耳道を維持しており、これはコッカースパニエル系統のワンちゃんとしては、特筆すべき「健康優良状態」だと言えます。
眼科領域についても、年齢に伴い白内障の所見はあるものの、若くして発症した角膜上の変性性病変は限局したまま推移。飼い主さんの不断の努力によってのみ為し得る「恵まれた健康管理」の下で、ハナちゃんは健やかに年を重ねています。
ピンバック: 「あおぞら診療日記『ハナちゃん』」を掲載 - あおぞら動物医院